シベリア鉄道とは

ロシアの蒸気鉄道と長距離列車の始まり

Eliane MeyerによるPixabayからの画像

 

ロシアにおける蒸気鉄道の誕生

 

ロシアにおける最初の蒸気鉄道は1834年にスヴェルドロフスク州ニジニタギルで生まれました。

発明者は冶金工場で働いていたイェフィム・チェレパノフ(Yefim Cherepanov)とその息子のマイロン(Myron)です。工場から鉱山までを繋ぐ線路も敷き、限られた範囲ですが鉄道として利用されていたようです。

 

この頃からロシアにおける公共鉄道は徐々に発展の歴史を辿ります。

 

スヴェルドロフスク州はウラル山脈があり、当時からニジニタギルでは鉱工業がさかんでした。なおスヴェルドロフスク州の現在の行政中心地はエカテリンブルクです。

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ロシア初の公共鉄道の建設

1836年になるとロシア最初の公共鉄道であるツァールスコエ・セロー鉄道(Tsarskoye Selo Railway) の建設が始まりました。

 

しかし実際のところ、思うように作業は進まなかったようです。

 

この鉄道の敷設には1か月間で2500人の労働者と1400人の兵士が投入されましたが、たった5kmの線路しかできなかったとのこと。

 

鉄道建設はそれほど労力がかかるものだったのだと推察できますね。

 

その後も少しずつ作業を進めなんとか完成には至りましたが、当初のスケジュールからは大幅に遅れてしまっていたようです。

 

ちなみに鉄道建設開始の背景には、首都の人口の増加や国内外における貿易の活発化がありました。

 

人口が増えれば当然経済活動も活発になりますし、一度に大量の人やモノを運べる鉄道の需要があるのも頷ける気がします。

 

現在のツァールスコエ・セローのエカテリーナ宮殿(サンクトペテルブルグ市)。世界遺産に登録されています。

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モスクワ―サンクトペテルブルグ長距離鉄道の建設

 

1842年にはニコラス1世の命により、モスクワ―サンクトペテルブルグ間の鉄道の建設が始まりました。

当時の建設技術のもとになったのが、パヴェル・ペトロヴィチ・メルニコフ(Pavel Petrovich Melnikov)(1804-1880) とニコライ・オシポヴィチ・クラフト(Nikolai Osipovich Kraft) (1798-1857)によるアメリカでの鉄道視察経験でした。

 

この長距離鉄道の建設に際し、大きな障害となったのが川です。

川を渡るために線路だけでなく橋の建設も必要となり、全部で190もの数が作られました。

 

また、モスクワ―サンクトペテルブルグ間には34の駅も建てられ、1851年11月についに線路は完成・実用化の運びとなりました。

 

着工から約9年の年月が経っていますから、一口に鉄道建設と言っても膨大な時間がかかるのですね。

 

完成当時、この鉄道はモスクワ―サンクトペテルブルグ間の約650kmを12時間かけて走りました。

路線開業後人の行き来は急速に活発になり、翌年の1852年にはすでに71万9000人の乗客と16万4000トンもの荷を運んでいたそうです。

 

なおモスクワ―サンクトペテルブルグ間は現在のオクチャブリスカヤ鉄道支社の路線の一部となっています。

 

おわりに

DarkWorkXによるPixabayからの画像

 

ロシアは国土が広大なだけあって、鉄道の歴史が本当に深いです。今回紹介した歴史はごく一部ですが、調べていると面白くて止まらなくなります。

シベリア鉄道に乗る前に少し背景を知っておくと、旅がより楽しくなるかもしれませんよ!

 

関連スポット

チェレパノフ式蒸気機関車の模型ー ロシア鉄道博物館(サンクトペテルブルグ)

ロシア初の蒸気機関車 1/2スケール模型― 科学技術博物館(モスクワ)

蒸気機関車モニュメント― ラボチェイ・モロジョジュ市立公園レーニン像近く(ニジニタギル)

パヴェル・ペトロヴィチ・メルニコフ像— コムソモリスカヤ広場(モスクワ)

 

“First Steps”. Russian Railways. https://eng.rzd.ru/en/9572, (参照 2020-04-08)

“The History of Railways, XIX Century”. Russian Railways. https://eng.rzd.ru/en/9573, (参照 2020-04-08)